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klarer-himmel13's diary

(旧)図書館の中では走らないでください!から

日本図書館研究会 第50回研究大会

図書館 行ってきました

2009年2月22日(日)〜23日(月)@神戸山手大学神戸山手短期大学
22日のみの参加してきました。「図書館だ!」という図書館のど真ん中のイベントに今まで参加したことがなかったので、いろいろな図書館、特に事情に疎い、公共図書館やレファレンスのお話を聞きたいと思い参加してきました。
司書講習の時にお世話になった教科書の執筆者や先生方を何人も見かけ、3年前の苦しい…もとい暑い夏を俄かに思い出しましたが(笑)
以下で、発表部分の概略と一言などを。

日本図書館研究会 第50回研究大会

1.英国における視覚障害者への図書館サービスに関する研究―第二の録音図書館・カリバー録音図書館の特色と役割についての考察―(立花 明彦氏)
  • 英国では、民間機関であるRNIB(Royal National Institution of the Blind People=英国王立盲人援護協会)に所属するNBL(National Library for the Blind=英国盲人図書館)と「トーキングブックサービス」が視覚障害者へのサービスを担ってきた。もうひとつ、1974年に創設されたカリバー録音図書館(Calibre Audio Library)の活動の紹介。
  • カリバー録音図書館の特徴はサービスは無料原則(⇔RNIB)であり、そのため録音図書の作成には声優や俳優(あるいはそれを目指す学生など)のボランティアによるというアイディアはいいと思ったが、日本に輸入しようとすると読みの問題が障害になるらしい。
  • 自分の好みの分野から最終的な選書は図書館にゆだねる、という貸出サービスは日本で受けがいいのかもしれない
  • 図書館が原則を明確に持ち、個性・特色を出していくことを強調されていた
2.子どものための情報ナビゲーション―公共図書館における児童資料の組織化を中心に―(鈴木 史穂氏)
  • 都道府県立図書館、市区町村立図書館へのアンケートから内容細目と分類について言及。
3.日本における電子書籍の動向と公共図書館の役割(湯浅 俊彦氏)
4.文庫と公共図書館の関係について―アンケート調査による大阪の現状―(中西 美季氏、日置 将之氏)
  • 2008年10月に実施したアンケート調査から、文庫の活動が公共図書館にとって公共図書館ができないことを補う存在として協力を呼びかける
  • 文庫とは地元の児童などを対象とし、貸出、読み聞かせなどの活動をする私的なボランティア団体のこと
  • 文庫の数は減少しているもの、自治体や図書館が把握していない文庫も存在する
  • 児童だけではなく、公共図書館まで足が遠のいてしまうお年寄りを対象にする文庫がこれから増えることも考えられるらしい。私的できめの細かいサービスは文庫ならではなのだろう
5.中小公共図書館における蔵書構成と利用の実態について(加藤 ひろの氏、村林 麻紀氏)
  • ニーズ重視の図書館と良書重視の図書館をグループ分けをして貸出件数、蔵書構成、予約件数の分析
  • ニーズ重視の選書が必ずしも蔵書構成を偏らせるものではないという主張であった(流行本の中には流行語も一定の貸出がある)
6.司書養成カリキュラムの今後、展望―<大学において履修するべき図書館に関する科目>をめぐって―(川崎 秀子氏)
  • 司書講習と図書館に関する科目の改正案に関する解説
  • 夏期休暇を利用した講習はどうなるのだろう?
7.「次世代OPAC」への移行とこれからの目録情報
  • 次世代OPACの目録情報として、ファセット型ブラウジング、FRBR化表示、レレバンスランキング、レコメンデーションを取り上げて前者の二つについて概説
  • ファセット型ブラウジングはファセットの設定(統制、件名標目の表現力、日本語対応)がポイントになる
  • 現在の目録情報のFRBR化は同一著作の体現形群を集中するものがほとんどなので、それ以外に可能性はないのか
  • 「出版物理単位」はFRBRのどこに位置づけるのかという質問があり、それに対しては体現形と個別資料の間ではないかという回答があった


最後に、図書館研究奨励賞の発表が最後にありましてその受賞者の方のスピーチを聞いて、妙に(?)感銘を受けました。妙というのは、私のレファレンス経験値は限りなく0に近いにも関わらず、レファレンスの内容だったからです。
この感想はいずれ。
ちょっと気になったことは、この発表を通して「貸出件数って図書館においてどのような位置を占めるのだろう?」ということです。私が日々感じている以上に貸出件数はこの図書館研究大会での発言、発表の端々に重要視されている気がしました。これは図書館業界全体を通してそうなのかしら。
カウンター経験の少ないせいでしょうか、それとも別の理由からでしょうか。