COUNTER Code of Practice Release 5 Draft
かえってきた気になったことを調べる短記事シリーズ。
2017年1月付でCOUNTER Code of Practice Release 5(以下、Release5)のドラフト版が公開された。
COUNTER実務指針第5版草案公開 フィードバック受け付け中 | カレントアウェアネス・ポータル
Release4からの変更点や主な特徴をまとめたイントロダクションを中心に見ていく。
特徴的に現れるのはレポートである。Release4までは36種あったレポートは11種までに簡略化された。
その代わりに、Data_Type、Access_Type、Is_Archive、Metric_Type、Section_Type…等々といった「type」によって、状況に応じた定義がされるようになった。
Data_Typeは、対象の種別を定義する。これによりレポートの大枠が決まる。
- Book
- Database
- Dataset
- Journal
- Multimedia
- Platform
- RepositoryItem
たとえば、Platformの場合、レポートは「Platform Report 1」か「Expanded Platform Report」のいずれかである。
Access_Typeは、対象へのアクセス方法を定義する。これにより、例えば講読誌とオープンアクセス誌を区別することができる
Is_Archiveはその名のとおり、バックファイルかカレントかを定義する。
Metric_Typeは、Release4では25種あったが、Release5では12種に簡略化された。どう訳したら良いのか分からないのだけど、itemに対しては「investigations」「requests」「no_license」「limit_exceeded」で、DatabaseとPlatformに対しては「searches」で定義されている。たとえば、「unique_item_requests」は、同一セッションにおいて、記事をPDFやHTMLで閲覧するためにリクエストされた回数をカウントする。「unique_item_investigations」は、あるセッションのなかで、フルテキストを閲覧するためにクリックされた回数をカウントする。
Release5では、章・節レベルをSection_Typeで定義する。
- Article
- Book
- Chapter
- Section
その他のtypeとの組み合わせで、Release4で主に資料種別で定義されたレポートが、簡略化されつつも、様々な利用状況(電子ブックの1章の利用統計のカウント、等)に応じたレポートが可能となった。
これまでタイトルレベルのみであったが、Release5によってJournalやBookに収録されるArticleレベルの利用統計も取れるようになったことは大きいのかなぁと思う。
英訳と理解があやふや(特にMetric_Type)なので、気がついたら随時、修正します。